ジャスポ最終結論

ジャスポの最終結論
使用したラケット・ランロックス-5(Nittaku)は打った感触のはっきりわかる打球感と、
ほどよい弾みを持つスウェーデン製のラケットです。
安定した両ハンドオールラウンドプレーを目指す選手にオススメの一本です。


はじめに
まずはパッケージの謳い文句に注目です。

「ゴム質をやや硬めにして、粒高特有の粒の倒れによる変化幅を少なくしました」

!?
なんですと!?

確かに変化度もカールP-1Rの10.00、P-3αRの9.00、P-3の8.50よりも
8.00と小さくなっています。
今まで普通の粒高の設計は変化の幅を大きくする方向に向いていたのですが、
カールP-Hはま逆の方向性を持った設計のようです。

そして粒を硬くした結果、「スピードのあるナックルが出せ、ボールコントロールに
優れた性能を発揮。安定したカットとツッツキもし易くなりました」
とのこと。

これはどんな体感になるんだろう?
予想がつかないまま試打スタートです。


ドライブのスピード・回転量・コントロール性について
まず非常によく弾みます。
普通のラリーでのフォアは打ちやすく、ナックルでまっすぐ飛びます。
そして球は速い。
平凡に当ててブロックするだけで球が飛んでいく感じです。
また粒が倒れないため粒高にしては弾きやすいので、表ソフトに近い角度で打てます。

ちなみにコントロールは…、ん〜、まずまずかな?
独特の打球感なので人によって感じ方が違うと思います。

ドライブは完全に無理です^ ^;
粒が全く倒れず回転はほとんどかけることができません。

上回転に対する攻撃はナックルでの速攻専用ですね!

粒高特有の下回転に対しての攻撃ですが、これは非常に強いと思います。
下回転に対してプッシュしたとき、オーバーすることはあっても、
回転に負けてネットにかかることはほとんどありませんでした。

下回転に対して、良い意味で鈍いところがあるように思います。
そのためレシーブも非常に楽に感じました^ ^


ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
一般的な粒高ではブロックすると、粒高独特の曲線で球が落ちてコートに入る感じですが、
カールP-Hの場合、変化はほとんどなくナックルでまっすぐな弾道で飛びます。

フォア打ちと同じような弾道です。

カットやカット性ショートはあまり切れません。

他のカールシリーズの方が断然よく切れます。
バンブーカールのようなアンチ能力を持った粒高が持つスピン反転効果はありません。

ツッツキは…。

う〜ん。

ツッツキはできますが、切れない^ ^;
低く、短く、簡単に入るけど… 切れない^ ^;
まぁそういう感じです^ ^;

回転をかけることを含めて、自分から変化をつけることが難しいラバーです。


メリットについて
粒高として速い球がでること、ナックルでまっすぐな弾道の球が出せるのが最大のメリットです。
速い球が出るといえば、中国製の太い粒高やテンション粒高を思い出しますが、
それらとはまた違う飛びです。
この球はカールP-Hでしかでない唯一無二の球と言えるでしょう。

また下回転に良い意味で鈍いところもメリットと言えるでしょうね^ ^


デメリットについて
従来のツブ高が目指したような独特の変化の大きさは全く期待できません。
というか、そういう変化の大きさを求める選手が使うラバーではありませんね^ ^;
また、ツブ高としてブロック能力が高いとはいえず、自力で変化をつけることが苦手なラバーです。


こんな貴方にお奨めしちゃう
今までの粒高とは一線を画す粒高がカールP-Hです。
一線を画するというか違うベクトルを持った粒高というべきでしょうね。
ブロック変化が苦手でまっすぐな弾道のナックル攻撃が得意。
今までの粒高にはなかった特性です。

カットは切れないので、カットマンには少し苦しいと思います。
前陣異質攻守…というより、前陣攻撃型のプレーヤー向きですね。
今まで以上にまっすぐな弾道のナックルで押しまくる(打ちまくる)選手専用のラバーです。

正直なことを言って、私もだいぶカールP-Hを使いましたが、まだ使いこなせるという感じではなく、
もっとやり方によっては性能が引き出せそうな感じでした。
とても未知の魅力を感じます。

カールP-Hを使いこなせば今までにない唯一無二のプレーヤーになれるかも?!

(2008/12/27)

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