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●ジャスポの最終結論
使用したラケットはチューブオフェンシブWRBです。
木材ラケットならでは打球感の良さと、
適度な反発力を持った扱いやすいラケットです。
木材の感覚が好みで、ボールの威力と安定感を両立させたい
攻撃重視のハードヒッターにオススメの一本です。
■はじめに
比較的新しいメーカーでありながら、
今やドイツ系テンションラバー分野において
圧倒的な支持を集めているアンドロ。
ロクソンシリーズ大ヒットの衝撃も冷めないうちに、
今年もこれまでロクソン330、レヴォファイアなど
次々に新しいラバーを投入し、その勢いはとどまることを知りません。
トップクラスの性能を誇るロクソンシリーズ、
回転性能を高めたレヴォファイアに続き、今回ベールを脱いだのは
「アンドロ製スプリングスポンジ」を搭載したヘキサー。
現在、世界中を席巻しているバタフライの
「テナジーシリーズ」にロックオンした商品です!
果たして「本家スプリングスポンジ」と比べてどうなのか!?
渾身のレポートです!!
■ドライブのスピード・回転量・コントロール性について
結論から言います。
ヘキサー、ありです!!
テナジーといえば
「回転がかかる、球持ちが良い(コントロールしやすい)。」
ということが大きな特徴でした。
では、ヘキサーはどうかというと、
「テナジーよりスピードを出しやすく、テナジーよりは回転をかけにくい」
というのが特徴です。
ドイツラバーの特徴である「弾みのよさ」がしっかりと残されているため、
軽い力(つなぎ)でも、十分に力のあるボールを打つことができます。
更にはスポンジがやや硬く押し負けないため、フルスイングしたときには
破壊力満点の決定球を打つことができます!
回転性能もドイツラバーのなかではトップクラスで、
バタフライ等の日本製テンションと比較しても
そん色ないレベルだと思います。
しかし、テナジーに比べると
弱い力でも反発しやすく飛距離も出やすいため、
回転がかかりきる前にボールが飛び出してしまうこともあり、
回転性能ではテナジーに軍配が上がります。
回転量を同じアンドロのラバーと比較すると、
ロクソン以上だと思います。
そのため、決して「回転をかけにくい」ということはありません!
決して柔らかいラバーではないのですが、
シートが変形しやすいためか非常に球持ちが良く、
何本でも気持ちよくドライブを打つことができました。
バタフライのラウンデルなども「振れば入る」という感覚のラバーでしたが、
それに近い印象を受けました。
テナジーは「ボールをつかむ」ことにより球持ちが長くなり、
コントロール性能を高めていました。
ヘキサーは「つかむ」というよりは、
「包む」という感覚でした。
(このあたりは感覚の問題なので、ご自分で打って感じてみてください。)
反発力は高いですが、球持ちが良いため
コントロールしにくいということはありませんでした。
ただし、飛距離が出るのでオーバーミスには注意が必要です。
その他の大きな特徴としては「打球の軌道」が挙げられます。
食い込ませて打った場合には、伸びのある高速ドライブが打て、
擦って打った場合には、バウンド後に沈む粘着性ラバーのような
ボールを打つことができます。
もちろん、どのようなラバーでもドライブの打ち分けはできますが、
これほどまでに打法によって軌道が変化するラバーは
粘着性ラバー以外にはありません。
相手プレーヤーにとっては
どのようなボールが来るか予想しづらく大きな脅威になるでしょう!
また、放物線はきれいな弧線を描きやすいので
対下回転のボールも持ち上げやすいですし、
ドライブの安定感も高かったです。
ボールを包む感覚があるため、
最初のうちはスマッシュで違和感があるかもしれません。
しかし、打球感の癖はテナジーシリーズよりも弱いですし、
すぐに慣れると思いますのでスマッシュが特にやりづらい
ということはありませんでした。
むしろ、従来のドイツラバーのように
スポンジが変形してしまう軟らかいラバーに比べると、
扱いやすさは上で、威力・安定感共に不安はありません!
路線の違いがあるため好みが分かれると思いますが、
攻撃面をまとめるとテナジーに比べ、
スピードは「勝ち」
スピンは「負け」
コントロール(扱いやすさを含め)「勝ち」
だと思います。
■ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
操作性が良いため、守備技術もやりやすかったです。
弾みは良いのですが球持ちも良いため、
ツッツキでもしっかりと回転をかけることができました。
どのコースも狙えますが、やはり短く「止める」よりは
ボールを「伸ばす」方がやりやすかったです。
ただし、弾性が高いためか、シートの引っ掛かりが良いためか、
ボールがやや山なりに飛びやすいので注意が必要です。
回転性能が高いので、切るツッツキで得点したり
チャンスメークしたりする戦術は有効ですが、
切ろうとして力みすぎるとボールが浮いてしまいます。
そのため、ツッツキを切る際には
やや切り落とすような角度で突っつくと良いと思います。
スポンジが軟らかすぎないため
ブロックもやりやすかったです。
特に、相手のボールの威力を利用した
カウンターブロックが、やりやすさ威力共に抜群でした!!
球持ちが良いため、1度ラバーがボールを包み込み
反発力を増して飛び出しているような感じです。
相手コートでの伸びも良く、
かなり攻撃的なブロックをすることができました。
もちろん、速いだけではなく、そのなかで変化もつけやすいので
対ドライブ戦において高い効果を発揮します。
ただし、やはりボールが浮きやすいため、ただ当てるだけでは安定せず、
浮き球やオーバーミスが多くなってしまいます。
上半身をしっかり使って押さえ込むような感覚で
ブロックすると良いでしょう。
そうすることにより、ラバーの特長を生かしながら
安定感のあるブロックをすることができます。
ツッツキ同様、止めようとするよりは
伸ばそうとする方がやりやすかったです。
まずは伸ばす技術を習得し、その後止める技術を練習するのが
効率的かつラバーの特性を生かしやすいのではないかと思います。
とにかく、「浮きすぎ注意」です!
ボールをつかむ感覚はあるものの、
テナジーに比べると飛び出すタイミングは速いため、
テナジーで感じた「間」のようなものは気になりませんでした。
そのため、他のラバーからの移行でも
テナジーに比べ違和感は少ないのではないかと思います。
■サービス・レシーブのスピード・回転量・コントロール性について
サービスもかなり好印象でした!
回転のかかり具合が素直に手に伝わるような感覚があるため、
ガツンと切ったサービスはもちろん、
回転の変化もつけやすかったです。
ドライブやブロックではかなりボールが伸びたので、
ショートサービスよりはロングサービスが
やりやすい印象がありました。
もちろん、ロングサービスの威力、
やりやすさは予想通りでした。
予想を裏切ってくれたのはショートサービスでした!!
狙い通りのコースにピタリとコントロールすることができました。
どのようなラバーでもナックルサービスならそれが可能ですが、
ヘキサーはしっかり回転をかけた上でそのコントロールです!
本当に驚きでした。
おそらくシートの引っ掛かりの良さと、
スポンジのボールの包み込みやすさが
高い次元でマッチしているのがその理由ではないかと思います。
決して軟らかいスポンジではないですが、
サービス時にはかなり食い込みやすいので
力まなくてもしっかりとボールが食い込み、
強烈な回転をかけることができます。
レシーブも問題なく行えました。
フリックはやや厚めにボールをとらえると、
スポンジの特性を生かすことができかなり効果的でした。
ドライブなどの大技はもちろん流し等の小技もやりやすく、
レシーブでは安心感がありました。
ここでも威力と安定感が
高いレベルで保たれていることが実感できました!
■メリットについて
スピード、回転、コントロールが
高いレベルで保たれている上、扱いやすさも抜群です!
また、同じようにカテゴライズされるテナジーよりも
扱いやすいのもかなり魅力的です。
■デメリットについて
テナジーシリーズに比べると回転性能で劣ります。
そのため、
一発の威力が『テナジー・05』に比べると
やや軽くなってしまいます。
また、スプリングスポンジほどではありませんが、
独特のボールを包む感覚には慣れが必要です。
■こんな貴方にお奨めしちゃう
中級以上の攻撃重視のプレーヤーにオススメです。
他のテンションラバー、
特にテナジーシリーズからの移行がピッタリだと思います。
テナジーシリーズはその性能の高さから
世界的に大流行していますが、
硬めで打球感に癖があり、扱いがやや難しいラバーです。
特に詰まった場面や、つなぎの場面では
十分な回転がかからなかったり、
ボールが滑ったりしてミスが増えがちです。
しかし、このヘキサーは
テナジーをマイルドにした感じの操作感なので、
そのような場面でもミスの少ない
安定したプレーをすることができます。
ヘキサーはテナジー・05に近いラバーとも言われていますが、
個人的にはテナジー・64に近いのではないかと思います。
と、言うことはラリー戦での強さは言うべくもありません!
同じ理由で、攻撃重視のカットマンが使用するのも
面白いのではないかと思います。
テナジーシリーズの性能の高さは魅力だけれど、
打球感が合わない、扱いが難しいと感じている人は
ぜひヘキサーを使ってみてください!
この性能のとりこになること間違いなしです。
フォアにテナジー、
バックにヘキサーという組み合わせもアリだと思います!
威力のテナジー。
バランスのヘキサー。
ついにテナジーに並ぶラバーの登場です。
ヘキサーはあなたの期待を裏切りません。
(2009/10/23)
ヘキサー(赤/2.1mm)はこちらのページから購入可能です。
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