ジャスポ最終結論



ジャスポの最終結論
使用したラケットは7P-2Aカーボン(DARKER)です。
檜の持つ吸い付くような打球感と、
カーボンの持つ反発力が融合したラケットです。

コントロールと反発力のバランスが高い次元で取れているため、
前陣・中陣を問わず扱いやすいのが特徴です。


はじめに
伝説とも言われる檜単板ペン「スピードシリーズ」で
ファンから圧倒的な支持を集めている「DARKER」。

そのDARKERが発売している謎の(!?)ラバーがこの「ブロン-S」です。

職人集団であるDARKERが作ったラバーの実力とはいかに!?

残念ながら日本では未発売!しかも高弾性!
日本発売はありうるのか!?

楽しみなレポートになりそうです!


ドライブのスピード・回転量・コントロール性について
粘着性の強いシートと、
硬質なスポンジ(しかもブルースポンジ!)ということで、
これはもう完全に粘着ラバーの趣です。

と、いうことはソフトよりも回転性能に期待が持てます。
さっそく、試打してみると…。

正直、心のレバーは「う〜ん」です。

確かに通常の高弾性ラバーよりも回転はかかるのですが、
当然本家粘着ラバーには及びません。

また、スポンジが硬く球持ちが良くなったことにより、
スピードもソフト以下に…。

それではと、スマッシュ主体で使ってみたのですが、
シートの粘着性とスポンジの低反発性が邪魔をして、
これもなかなかに難しかったです。

正直、使いどころが難しいラバーです。

ただし、回転量と放物線には光るものもありますので、
スイングスピードやパワーに自信のある
ドライブ速攻型(前陣メイン)の人が使用すると、
活路が見出せるかもしれません。


それ以外の人はソフトを使うことをオススメします!

ある意味で、相当使い手を選ぶラバーではないかと思います。

一方で、自分の力でボールを飛ばす、
回転をかけるということが要求されるラバーなので、
基本を見直したい人や、
初級者が攻撃技術を身に付ける練習に使うことにも適しているかもしれません。



ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
ソフト同様弾みが抑えられているため、
守備技術はやりやすかったです。

ただし、スポンジが異なるため、当然使用感も異なります。

ソフトに比べ回転性能と短く止める性能に秀でています。

ストップはもちろん、
ブロックでも伸ばそうとするよりは止める方がやりやすいですし、
効果的だと思います。

ツッツキには注意が必要で、
粘着ラバーと同じ感覚でブツ切りのツッツキをすると
ボールがやや浮き気味になります。

また、粘着ラバーほどはブツ切りにならないため、
予想以上に攻撃的に返球されることもありました。

当初はこのギャップに悩まされました。

「粘着ラバーとは似て非なるものである」

というイメージを持ってプレーするのが無難だと思います。

粘着性ラバーのように攻めるツッツキではなく、
ツッツキはあくまでもチャンスメイク程度のつもりで…。

全体的な印象としては細かいプレーがやりやすく、
ソフトよりもディフェンシブな印象を受けました。



サービス・レシーブのスピード・回転量・コントロール性について
サービスも特に大きな不満はありませんでしたが、

「スピードのあるボールを出すのは厳しい」
「粘着性ほどは回転がかからない(粘着ラバーとは似て非なるものである)」


という2点は常に念頭においておいた方が良いと思います。

これらの点を踏まえると、
縦回転を(下・ナックル)をメインとした
ショートサービス中心の組み立てにするのが
ベストではないかと思います。

大きな穴もありませんし、
コントロールもつけやすいので、
初級者でも思い切ってサービスを出すことができると思います。

レシーブでもドライブのような大きなプレーよりも、
台上のような細かなプレーの方が向いていると感じました。

サービス同様、
レシーブが苦手な方や
初級者が感覚をつかむのにも適していると思います。



メリットについて
守備的なプレーや
台上技術のやりやすさが最大のメリットです。


初級者にも使いやすい「身近な」ラバーだと思います。


デメリットについて
中途半端な性能なのがデメリットです。

遅いスピード、まずまずの回転性能、硬いスポンジ…。

同じ価格帯の高弾性ラバーと比較しても
総合面ではやや劣ってしまうのではないかと思います。


こんな貴方にお奨めしちゃう
自分の技術を見直したい方や、
新しい技術にチャレンジしたい初級者の方に
向くのではないかと思います。


確かに、特筆すべき点はないかもしれませんが、
それだけに自分の力や技術というものをダイレクトに感じられると思います。

今後少し硬めのラバーや、
粘着ラバーにステップアップしていきたい人は
このブロン-Sハードで
ワンクッションはさんでおくと上達が早いかもしれません。

あとは、カットマンの方にも向くと思います。

適度な飛びのスポンジ、まずまずの回転性能。
まさに、カットマンが求めるラバーの要素!

安定感アップと攻撃力アップは間違いなしです!!

裏・裏のカットマンならば、
バック面で使用しても面白いのではないかと思います。

そういえば、バタフライ(タマス)のタキネス・ドライブに
近い使用感だと思います。

タキネス・ドライブ愛好者で、
他の人とは一味違うラバーを探している人は、
ぜひ試してみてください。

銀色に輝くパッケージと、
一際目を引くブルースポンジで
注目を集めること間違いなしです!

(2008/8/28)

ブロン-Sハード(黒/2.15mm)はこちらのページから購入可能です。